契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
「……期限を……先に決めませんか?」
「その方が先々の計画は立てやすいですね。僕としては最低でも、三年は婚姻を維持してもらいたいのですが」
「三年……」
長いのか短いのか判断つきかねて、希実は瞳を揺らした。
確かに一年前後では、スピード離婚と言われかねない。
花蓮を諦めさせるにしろ、希実の両親の計画をご破算にするにしろ、効果が乏しいと言えた。
一歩間違えれば、『それじゃあ気を取り直して、次行ってみようか』と言われかねないのでは。
いや、少なくとも希実の父母なら娘の早すぎる離婚という醜聞を打ち消すために、より強硬に縁談を持ちかける可能性が高い。
初婚の二十代でよりも、バツイチの方が中年男性と気兼ねなくマッチングさせられる――そう考える両親がリアルに想像できて、希実は戦慄いた。
――駄目だ……親への不信感が拭えない。仮に三年後の離婚だったら、スピードとは言えない分、傷心を装って縁談を断れるかな……それに三年の間に周囲の状況だって変わるだろうし……
本家の長男も何かの縁で別の女性と結婚している可能性は、ゼロではない。
万に一つ、億に一つ、奇跡に等しい可能性で希実自身も真実愛せる相手と巡り会っているかもしれないのだ。
「その方が先々の計画は立てやすいですね。僕としては最低でも、三年は婚姻を維持してもらいたいのですが」
「三年……」
長いのか短いのか判断つきかねて、希実は瞳を揺らした。
確かに一年前後では、スピード離婚と言われかねない。
花蓮を諦めさせるにしろ、希実の両親の計画をご破算にするにしろ、効果が乏しいと言えた。
一歩間違えれば、『それじゃあ気を取り直して、次行ってみようか』と言われかねないのでは。
いや、少なくとも希実の父母なら娘の早すぎる離婚という醜聞を打ち消すために、より強硬に縁談を持ちかける可能性が高い。
初婚の二十代でよりも、バツイチの方が中年男性と気兼ねなくマッチングさせられる――そう考える両親がリアルに想像できて、希実は戦慄いた。
――駄目だ……親への不信感が拭えない。仮に三年後の離婚だったら、スピードとは言えない分、傷心を装って縁談を断れるかな……それに三年の間に周囲の状況だって変わるだろうし……
本家の長男も何かの縁で別の女性と結婚している可能性は、ゼロではない。
万に一つ、億に一つ、奇跡に等しい可能性で希実自身も真実愛せる相手と巡り会っているかもしれないのだ。