塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
 三日もすれば戻れるだろうから、その間だけならいいだろうか。

「行くぞ」

 ぐだぐだ迷っていると手を引かれ、着の身着のまま、たすくのマンションへと向かった。安いというだけで買った似合わない眼鏡と高校時代のダサいジャージを着たまま、王子様みたいな容姿のたすくに手を引かれて歩く姿は悲しいほど不釣り合いで、遠慮なくぎょっとする通行人の顔を見ていたたまれない気持ちになる。

 ──せめてコンタクトで、ちゃんとした服に着替えればよかった……。

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