塩系男子のステルス溺愛 ~義兄の愛はわかりにくい
新しいものはいつだって苦手で緊張する。けれど、今回の再婚相手はマトモそうだし、きっとこれで母親の恋愛依存症も落ち着くことだろう。
家の近所で内科医院を開業している義父は、一緒に暮らすようになっても穏やかで優しい人という印象は覆らなかった。
たすくが言うように親の再婚相手は、親の配偶者であっていきなり自分の親というふうには見れない。それでも母親が安定して穏やかな暮らしを続けられるのであれば、邪魔はしたくない。
たすくは、高校卒業したら出ていくと言っていたが、自分もできればそうしたい。
そのためにも、母親が仲良く夫婦で暮らしてくれるのはありがたい。
そんなことを思っていると、たすくが二本目のシュートを決めて女の子たちの悲鳴が響いた。