塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
「入院してたんだけどね。もう危ないって聞いたから自宅で看取ろうかと」
悲しそうにおじさんが言うと、こらえていた涙がぶわっと出た。たすくの鼻も赤くなっている。近所の犬たちの間でたちの悪い風邪が流行っていて、肺炎になってしまったのだという。薬も何種類か試したが、効きが悪く、獣医からはもうできることがないと言われたそうだ。
「大丈夫だ。コウシャク。お前はそんなやわな犬じゃないだろ。ゆっくり休んで元気になれ」
「コウシャク、辛いね……」
頭を撫でると、少しだけ反応する。ひなたのことを覚えているのだ。
それからたすくと話し合って、しばらくこちらにいようと言うことになった。大学は少し休むことにはなるけれど、コウシャクは二人にとって大切な家族だ。