塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
 ステージの下から別の人が声を上げた。ハル君だった。ステージに上がり、司会からマイクを受け取る。

ハルがマイクを持って堂々と会場を見渡した後、静かに口を開いた。

「誤解があるみたいなんでちょっと時間貰いますね。ボクは春日さんとはただの友人です。彼女は誰とも二股なんてしていません」

ハルは一瞬、深呼吸をして、なにかを決意するように目を閉じた。

「僕はこれまで自分自身のセクシュアリティについてかなり悩んでいました。そして、春日さんは、何の偏見もなく、ただ純粋に僕のことを受け入れてくれた」

 ハルの言葉に会場内は静かになり、多くの学生が真剣な表情で聞き入った。ミカもまた、言葉を失いながらハルを見つめていた。
< 303 / 311 >

この作品をシェア

pagetop