塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件


 多分そうじゃないと思っても、心のどこかで自分を責めている。
 おまけにたすくにまで迷惑をかけて、遅刻させてしまった。どう謝ったらいいだろう。もともと自分たち母娘を嫌っているのは知っている。

 なるべく空気のように、存在感をなくすことが歓迎されていないことへのせめてもの償いだったが、偶然とはいえ迷惑をかけてしまった。

「はぁ……」

 人生はままならない。
 そりゃ努力をすれば、少しだけマシな明日がやってくる確率は上がるかもしれないが、自分のような人間には、さらなる不幸が寄ってくる気がしてならない。
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