塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
 日本に公式な身分制度はないけれど、やっぱり生まれながらに決まっている階層みたいなものはあるんじゃないだろうか。
 それは運がいいとか悪いとかそういうのも含まれている。

 ひなたは、母親には愛されていると思っているし、ものすごい貧乏だったわけでもない。だから自分が悲劇のヒロインとまでは思わない。けれども心のどこかにずっと抱えている痛みみたいなものはある。それは人と比べてどうこうする類のものではない。

 たすくのことはよく知らないけれど、外界で起きる色んな出来事に振り回されない核みたいなものがあるように見えた。
 だから人に嫌われたくないとか、よく見られたいとか、好かれたいとかそういうのが一切ない。

 それはひなたからすればものすごい財産に見える。

 その自信はどこから来るんだろう。ひなたのクラスにもたすくのファンはたくさんいる。人からワーとかキャーとか言われていると自信がつくのだろうか。
< 48 / 311 >

この作品をシェア

pagetop