塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件

 たすくがスマートフォンを出して、操作する。

「もう公園にはいないみたいだ。隣町にいるな」
「えっ、どうしてわかるの」
「念のためGPSつけてるんだよ。あいつ物凄いビビりだから雷にびっくりして逃げたことが前にもあってな」
 
 ペット用の迷子対策用のGPSがあるらしい。思いもよらない文明の利器の登場に心から感謝した。

「乗れよ」

 たすくの自転車の後ろに乗るよう促される。

「で、でも私重いから走ります」
「ばーか。サッカー部エースの脚力舐めんなよ。お前の足遅そうだし、乗れ」

 確かに足は遅いので、乗ることにした。たすくは再婚のことを周囲に隠している。一緒にいるのを見られたくないのではないか。
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