前世恋人だった副社長が、甘すぎる





昼休み、休憩時間が一緒になった泉と話をする。

泉はあれから一度も怜士さんのことを私に聞いてこない。

落ち込んでいるのを極力見せないようにしていたが、バレバレなのだろうか。

だけど怜士さんは副社長だ、それは泉にはすごく言いにくかった。



「あのねー、穂花!」


困った顔で私に話しかける泉。


「今日は私がスタッフしている最上階のレストランでピアノの生演奏があったんだけどさあ。

スタッフが急遽発熱で来られなくなってしまって」

「そうなんだ……」


ホテル業界、そんな不測の出来事も多いよね。


「ピアノ演奏楽しみに予約している人もいるし、誰か探さなきゃ。

でも、急すぎて誰も見つからないんだよね……」


そうか、それは大変だ。

ロマンチックなピアノ演奏が無くなったと、下手したらクレームが来るかもしれない。


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