前世恋人だった副社長が、甘すぎる
「穂花、頼むよ。
副社長の言うことを聞けなかったら、私たち副社長に怒られてクビになるかもしれない」
泉は泣きそうな顔で言う。
泉の気持ちも分からなかくはないし、BGMくらいは出来るかもしれない。
何より、怜士さんが望むのなら……最後にこの気持ちをピアノに込めて、届けるのも悪くはない。
「分かった。何とかするよ」
泉に言うと、
「良かったぁ!
……本当に良かった、穂花!ありがとう!!」
すごく泉に感謝された。
私は全然気付いていなかった。
どうして泉がこんな相談を持ちかけてくるなんて。
ただ、怜士さんがどんどん私から離れていってしまっていることに、胸が痛くなるだけだった。