前世恋人だった副社長が、甘すぎる
怜士さんは私を抱きしめたまま、デスクにあった電話の受話器を上げた。
そして、電話先に静かに告げる。
「黒崎です。ルームサービスの食事、一時間半後に持ってきていただけますか。
……もちろん冷めても大丈夫です」
そして私に向き直り、幸せそうに微笑む。
そんな怜士さんが愛しくて、
「大好きです」
溢れる思いを初めて言葉にする。
「怜士さんが、大好きです」
その瞬間、我慢出来ないと言わんばかりに、キスの嵐が降り注ぐ。
私の全てを舐めとるような、甘くて激しいキスの嵐。
唇が離れると、頬にも、まぶたにも、首筋にも。
怜士さんのものとでも言うような、甘くて優しい口付け。
ドレスの上から胸に触れられ、真っ赤な顔で怜士さんを見上げた。
すると、怜士さんはもっと真っ赤な余裕の無さそうな顔で、私を見下ろす。
「穂花……嬉しいよ」
掠れた甘い声に、身体の奥がじーんとする。
まだ何も始まっていないのに、私は全身で彼を待っている。