前世恋人だった副社長が、甘すぎる
紅茶とお菓子に見入ってしまう私の横で、
「もういい、下がれ」
副社長は冷たく言う。
だが、何かを思い出したように付け足した。
「ありがとう」
その瞬間、驚いたように田川さんが副社長を見た。
いや、田川さんだけでなく、ピシッと整列しているその他の社員も驚きを隠せない表情をしているのだ。
だが、副社長はそんな皆にイラついたのだろう、再び告げる。
「モタモタするな、去れ」
それで社員たちが大慌てで部屋を出て行き、扉がピシャリと閉じられた。