素直になれる、魔法の日に。
言われるがままに、カラオケに着いて行ってしまった。

まあそんなに駅から遠くないし、大丈夫だろう。

ただ歌うだけだもんね。

という私は甘かった、、

"は〜疲れた"

部屋についた途端、彼がバッグから取り出したのは、、

タバコ。

続いてライターも取り出して、タバコに火を付け出した。

えっと、ここ禁煙ではないのかな、、?

ってそれより、え、タバコ?!

ゆうさんって、、18歳じゃなかったっけ、?

え、なんで?

てか、タバコ吸いそうなキャラじゃないのに、、

"あの、ゆうさんって、タバコ吸うんですか?"

"そーだよ"

いかにも当たり前のような態度で。

何がなんだか、、

と思ったのも束の間。

"吸ってみる?"

とタバコを差し出してきた。

もちろん部屋には私と彼しかいない。

えっと、、私に言ってるんだよね?

ええ?!

ど、どういうこと?

状況が理解できない。

と、とりあえず断らなきゃ、、

"いや、あの、、だ、大丈夫です、、"

断っているのにも関わらず、

"遠慮しないでよ、結構美味しいよ?"

と近づいてきた。

どうしよう、怖いよ、、!

"いや、本当に大丈夫です、、"

すると、その臭い煙を口から吐いて私にかけてきた。

"いや、、!"

嫌なニオイがツンと鼻を突く。

これって危険な状況なんじゃ、、!

誰か助けて、、!

声も出ない。出せたとしてもここはカラオケルームの中。誰にも聞こえるはずがない。

とりあえず逃げなきゃ、、!

"ちょ、ちょっとトイレに、、"

やっとの思いで声を振り絞って部屋を飛び出した。

とりあえずトイレに、、!

必死の思いで走る。

誰かに助けを求めたい。

でも、怖い。

どうして?

ゆうさん、本当は怖い人だったの?

私のこと弄んでたってこと?

酷いよ。

舞い上がってた私が馬鹿だった。

そう思うと急に涙が出てきた。

誰か、、誰か、、

"うわあ!"

必死に走っていたせいで、誰かと角でぶつかってしまった。

"ごめんなさい、、"

顔を上げると、

"え…"

"ゆり?!"

見覚えのある声だ。

涙のせいで視界がぼやけているから、顔がよく見えない。

"何してんだよこんな時間にこんなとこで!"

あ…この喋り方。

"葉月、、?"

涙を拭いて、ようやく視界がはっきりしてきた。

"葉月、、!"

知っている人に出会えて、安心と喜びがこみ上げてきた。

"え…" 

気付いたら、私は葉月に抱きついていた
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