心を捨てた冷徹伯爵は聖女(義妹)を溺愛していることに気づいてない

「大丈夫か、マリア。何があった?」


 いつもより深刻そうに聞いてくるグレイに、マリアは戸惑った。



 何があった……? なんのこと?
 いつもみたく叩かれることの他に、何かあったっけ?



 質問の意図がわからないマリアが何も答えられずにいると、グレイはレオの奥に立っている人物を振り返った。
 初めて見るその年配の男性は、キーズと同じ服を着ている。

 グレイが問いかけると、その男性はマリアに起きた出来事を全て説明していった。
 なぜこの人は全部知っているのだろう……とマリアは不思議に思った。

 マリアが暴力を受けたこと、食事を与えられていないことに、グレイとレオは怒っている。
 まるでこの男性がしていたかのように怒鳴られている男性を見て、マリアは胸が痛んだ。

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