心を捨てた冷徹伯爵は聖女(義妹)を溺愛していることに気づいてない

 俺からは何も言えないし、グレイに自分で説明させるしかない!
 グレイもわかってなさそうだったけど、とりあえず帰ってきて嬉しいくらいは言うだろ!



 嫌われたのかって心配してるマリアには、とりあえずその言葉で十分安心するはずだ。


「……答えてくれるかな?」

「グレイもわかってないかもしれないから、とりあえず自分のことが嫌いなのかって聞いてみればいいんじゃない? 絶対に違うって言ってくれるはずだからさ」


 そう励ますなり、レオはニコッと明るく笑った。
 昔から変わらないレオの笑顔を見て、マリアは気づけばつられて笑顔になっていた。


「そうだね。うん、もう1回お兄様に直接聞いてみる!」

「うん! 絶対大丈夫だから」

「ありがとう、レオ。今夜、お兄様の部屋で一緒に寝たいって思ってたから、その時に聞いてみるね!」

「…………うん?」


 レオは、笑顔のまま硬直した。
 今マリアが言ったことを、すぐに理解することができなかったのだ。



 グレイの部屋で……一緒に寝る?


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