君がいない


そして――……

世間は狭いというのは本当なんだ。



何万人という人々がひしめき合う、都会の雑踏。

その隅々に視線を送り、君の姿をいつも探していた。



会いたくて、会いたくて――……



心から強く望んでいるときは、決して会えなかったのに。



心の準備が出来ていないときに限って……。

もう無理なのかな、と、あきらめかけた時になって……。



あたしは、君に、再会したんだ――。




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