四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!
泊まり込みで疲れてるはずなのに、
四季ママはルンルンで楽しそうにソファに腰を下ろして、
鞄から取り出したパンフレットと、長方形の封筒に入ったチケットみたいな物を取り出した。

「なんですか?」

「大学時代の親友がね、ウェディングサロンを立ち上げたんだけど、オープニングイベントをするって前々から聞いててね。来週なんだけど」

パンフレットをめくりながら四季ママが説明してくれる。

チャペルの見学はもちろん、式は挙げなくてもちょっとしたお食事パーティーだけでもできるサロンだから、ホールの見学や、ドレスの試着イベントもするらしい。

封筒にはイベントの招待状が入っていた。

「四季とシュリちゃんの分。二枚入ってるわ」

「なんで私達に…?」

「なんでって…あっはははは!シュリちゃんってば、私が他の誰に結婚を勧めたいのよ」

「でもまだまだ先の話で…」

「こういうのは急に準備しようと思ってもすっごく大変なのよ。一度見てればイメージしやすいでしょ?イベントの参加条件は、日本の法律で婚姻を結べる年齢であること。それだけよ」

「シュリ、こういうとこに俺と行くのは嫌?」

「嫌なわけないよ!」

「じゃあ一緒に行ってみようよ」

「うん…そうだね」
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