私に婚約破棄しようとしてきた王子が、階段から落ちて意識不明になりました【コミカライズ決定】
「アリエル!!!」


 フェリクスの叫び声が聞こえたと共に、彼が私に向かって手を伸ばしてきたのが見える。階段から私の足が完全に離れた時には、私はフェリクスに抱きしめられていた。



 え!?



 ドダダダ……ドサッ

 体に走る衝撃。
 でもそれは想像していたよりも痛みがなく、打ちつけると覚悟した背中には何かにぶつかった感覚すらない。

 それは私がフェリクスの体の上に乗っており、彼が私の代わりに階段から落ちたのだとすぐに理解した。

 私を抱きとめた彼は、そのまま体を半回転させて自分の体を階段に打ちつけたのだ。


「……フェリクス!!」
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