狂愛〜虎を照らす月〜
髪は、ウィッグを外して、少し強めにウェーブを作ってウェット感の出るムースをつけた。

職場では、この髪はアウトだ。

今はトップはダークブラウンで、ハイトーンのインナーカラーがガッツリ入っている。
美容師さんにゴリ押しされた。

濃い目にメイクする。

まつ毛にはエクステがついているけど、毛並みを揃えて、更にマスカラを足す。

上も下もバサバサだ。

よし。

「できた」

「私も」


透さんは、そんな私たちを何か言いたそうな顔をして見てる。

紗理奈が心配なんだろうな。

大丈夫ですよ。
私が追っ払いますからね。

私の家は、龍虎会の中でも、更に東西南北に別れていて、西の"攻"の役割を持つ組。

いわゆる武闘派だ。

だから、私は組の仕事は一切関わらないが、幼い頃から武術だけは訓練されて、長けている。

一方、紗理奈の家は同じ西の"情報"を操作する頭脳派の組だ。
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