パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 私の中から彼の存在を無くして生きてきたからこそ、この二年自分を保てていた。しかし、彼がまた私に関わってくるとなると、またあの時の辛く絶望した朝を思い出してしまう。

 心を粉々にされるのはもうごめんだ。私には弥生がいる。もう彼に屈することなどしたくない。

 目を閉じて大きく息を吐いて、覚悟を決めた時だった。

「来てくれてよかった」

 静かに聞こえたその声に、私は驚いて目を見開いた。
 まだ数十メートルは車まで距離があり、私に気づいているとは思っていなかった。
 
 しかし、目の前には明らかに安堵した恭弥さんが立っていた。

 まさか急に現れるとは思っていなかった私は、何も言葉を発することができない。
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