パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない！～内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました～

　立ったままだった私は、いきなり手を引かれ彼の膝にすわるような形で抱きしめられた。

　二年経っても、まだこの温もりと彼の香りを覚えていた自分に驚いてしまう。

「嫌だ、俺は絶対に、何があっても咲良も弥生も諦めない」

「何をいってるんですか？」
　想像もしていなかったセリフに、私は抱きしめられたことを拒否することも忘れ、呆然とする。

　久し振りに抱きしめられ、身体は硬直してしまっている。そんな私に気づいたのだろう。
　抱きしめていた腕を緩めると、私の瞳を見据える。

「咲良が、この腕で俺に守られたい、そう思ってくれるまで、俺は諦めない」

「なにを言っているのかわかりません」