君に、振り向いてほしいから
お姉ちゃんがお兄ちゃんを軽く睨んだ。

お兄ちゃんは肩をすくめ、説明を続けた。

私が理解できたのは、

・kingは絶対的トップ
・queenはkingを支える
・kingの他に、強い順から総長・副総長・幹部がいる
・伝説のグループ・cosmosを探している
の四つ。

どうやら、私が思っているよりも複雑らしい。

お兄ちゃんはそんな私に微笑むと、そっと立ち上がった。

「じゃあ、俺らは帰る。一週間後、入学式のときに会えるのを楽しみにしてる。じゃあな」

お兄ちゃんたちを見送り、荷造りを続ける。

来週、私もやっとお兄ちゃんたちの学校へ行ける。

早く行きたくて、一週間前から荷造りをすることにした。

パソコンとスマホは前日で良いかな。

前々日は友達と遊ぶし。

荷造りを終え、リビングへ降りた。

「あ、荷造り終わった?ちょうどご飯できたよ〜」

「終わった、今食べる」

スマホを見たりパソコンをいじったりしているうちに、遊ぶ日がやってきた。

「やっほ、朝陽」

「すずな、久しぶり」

すずなは私の幼なじみで、一緒に満珠学園に入学する。

妹のななほちゃんと一緒に、『すず』と『なな』としてモデルをしている。

「すずな、仕事はどう?」

「うん、すずもななも、だいぶ落ち着いてきた」

特にすずなは、ドラマにも出たりして忙しかったみたい。
< 40 / 84 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop