100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
健康的な肌色の丸顔にクリッとした目と低い鼻。血は争えないと思うような似た顔の妹に目を瞬かせる。
「あれ、学校は?」
今日は平日なのになぜ家にいるのかと思って聞いたのだが、「さぼった。みんなも」と悪びれない返事をされた。
「みんなも?」
賑やかな居間に入ると大家族が全員集合していて驚かされる。
「和葉、おかえりー!」
父と和葉の兄弟、叔父家族、それぞれ会社で働いているはずの面々も平日の昼間にのんびりしている。
目を丸くする和葉に、エプロン姿で台所から出てきた母が笑いながら言う。
「ちっとも帰ってこないから、みんな和葉に会いたいさー」
「日帰りじゃなく三泊するよ。休まなくてもいいのに」
「おとーは四連休さー」
(リストラされない?)
琉球畳を敷いた風通しのいい広い居間に大きな座卓があり、九十歳の小柄な祖母がちょこんと定位置に座ってニコニコしている。
「おばー、ただいま。元気だった? なかなか帰れなくてごめんね」
一番会いたかった祖母の横に座って皺だらけの手を握る。
和葉がまだ小さい頃、大家族の世話に忙しい母の代わりに遊んでくれたのは、いつも祖母だった。
飛行機を見に、バスで空港まで連れていってくれたこともあった。
大好きな祖母にご無沙汰を詫びると、『東京で頑張っている和葉はえらいよ』と、ディープな沖縄弁で褒めてくれた。
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