100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
『安心して飛べるのは整備士の皆さんのおかげです。いつもありがとうございます』
不具合の報告にそのようなお礼の言葉をつけてくれるから、いい人だと評価しているらしい。
そういう態度は以前からで、アメリカに発つ前の彼を知っている他の整備士たちも好感を持っているようだ。
「終わりました」
不満が少々声に表れてしまったが、すまし顔で席を立ち、狭いコックピット内で場所を譲る。
「安全第一なんだから出発時刻を遅らせたらいいのに」
準備に時間がかかっているのは和葉のせいではない。
それなのに急かされたので、独り言として運航スケジュールに文句を呟くと、副操縦士席から言い返される。
「安全運航は大原則で、オンタイムで飛べるよう最善を尽くすのも俺たちの仕事だろ」
計器の離陸前チェックを始めた彼に、到着が遅れると困る事情を抱えた乗客もいるはずだと、淡々と指摘された。
コックピットから出ていこうとしていたところだったが、振り向いて唇を噛む。
「私が間違っていました。すみません」
「不服そうな声だな」
他のパイロットに言われたなら殊勝な態度で反省しただろう。
けれども彼が相手だと、なぜか素直になれない。
(五十嵐さんの評判に納得していないせいかも)
整備士からの高評価だけではない。
最近、女子更衣室内では彼の噂話が持ちきりで、嫌でも耳に入る。
不具合の報告にそのようなお礼の言葉をつけてくれるから、いい人だと評価しているらしい。
そういう態度は以前からで、アメリカに発つ前の彼を知っている他の整備士たちも好感を持っているようだ。
「終わりました」
不満が少々声に表れてしまったが、すまし顔で席を立ち、狭いコックピット内で場所を譲る。
「安全第一なんだから出発時刻を遅らせたらいいのに」
準備に時間がかかっているのは和葉のせいではない。
それなのに急かされたので、独り言として運航スケジュールに文句を呟くと、副操縦士席から言い返される。
「安全運航は大原則で、オンタイムで飛べるよう最善を尽くすのも俺たちの仕事だろ」
計器の離陸前チェックを始めた彼に、到着が遅れると困る事情を抱えた乗客もいるはずだと、淡々と指摘された。
コックピットから出ていこうとしていたところだったが、振り向いて唇を噛む。
「私が間違っていました。すみません」
「不服そうな声だな」
他のパイロットに言われたなら殊勝な態度で反省しただろう。
けれども彼が相手だと、なぜか素直になれない。
(五十嵐さんの評判に納得していないせいかも)
整備士からの高評価だけではない。
最近、女子更衣室内では彼の噂話が持ちきりで、嫌でも耳に入る。