100日婚約なのに、俺様パイロットに容赦なく激愛されています
(でも、片想いはきつい……)
あと六日。迫る期限に心は揺れ、渡された間取り図を眺めながらため息をついた。
時刻は十三時半。
今にも冷たい雨が降り出しそうな曇天の下、和葉は白い息を吐いて午前中に担当した三機目を笑顔で見送った。
(よいフライトでありますように)
この後は同じチームのメンバーが全員昼休みに入るのだが、和葉だけ食堂や休憩室に向かわず、駐機場の端を歩く。
(五十嵐さんが乗る十四時発の福岡便は、あれかな)
この時間、彼はコックピットにいるはずで声をかけることはできないが、密かに見送りたい。
機体に近づいていくと、福岡便を整備中の浅見に声をかけられた。
「金城はここじゃないだろ。どうしたんだ?」
「あ、えーと……」
外からでもコックピット内の五十嵐を見たかったとは言えず、焦って言い訳する。
「これから昼休みなんです。時間が合えば浅見さんと食堂に行こうと思って」
「俺は十一時半からだった。とっくに終わっている。朝礼前にそう言ったよな?」
「あれ、そうでした? 寒すぎて記憶があいまいで。失礼しました」
元気よく敬礼してごまかし、逃げるように管理棟へ向かう。
(コックピットを覗けなかった。残念)
勤務を終えたあと、自宅で数時間待っていれば彼も帰ってくるのに、少しでも多く会いたいと思うのは、別れの日が近いからだろう。
あと六日。迫る期限に心は揺れ、渡された間取り図を眺めながらため息をついた。
時刻は十三時半。
今にも冷たい雨が降り出しそうな曇天の下、和葉は白い息を吐いて午前中に担当した三機目を笑顔で見送った。
(よいフライトでありますように)
この後は同じチームのメンバーが全員昼休みに入るのだが、和葉だけ食堂や休憩室に向かわず、駐機場の端を歩く。
(五十嵐さんが乗る十四時発の福岡便は、あれかな)
この時間、彼はコックピットにいるはずで声をかけることはできないが、密かに見送りたい。
機体に近づいていくと、福岡便を整備中の浅見に声をかけられた。
「金城はここじゃないだろ。どうしたんだ?」
「あ、えーと……」
外からでもコックピット内の五十嵐を見たかったとは言えず、焦って言い訳する。
「これから昼休みなんです。時間が合えば浅見さんと食堂に行こうと思って」
「俺は十一時半からだった。とっくに終わっている。朝礼前にそう言ったよな?」
「あれ、そうでした? 寒すぎて記憶があいまいで。失礼しました」
元気よく敬礼してごまかし、逃げるように管理棟へ向かう。
(コックピットを覗けなかった。残念)
勤務を終えたあと、自宅で数時間待っていれば彼も帰ってくるのに、少しでも多く会いたいと思うのは、別れの日が近いからだろう。