生きたくても生きられない君と生きたくないのに生かされる僕の一年間ノート

9月。

9月。 


9月1日 自分が特別な存在だ、とか、ほぼ、あり得ないことなんだ。 だって他のひとが、そう言っても、ないない!って思うのと一緒のこと。

9月2日 何もしなくて、自分は特別だ!とか、客観的に見て、イタイだけだよね。偉人とかが、やっと言われる存在で、でも特別って、こだわらなくていいことかな。

9月3日 大好きなひとの特別になりたい。それがこの世の、たぶん幸せなことだと思うようになった。 

9月4日 僕なんかが幸せになっちゃいけないんだ。僕には死ぬ道しか用意されていないんだよ。

9月5日「生きたくても生きられないひとの気持ちとか考えたら?」ってよく言われる。口には出さないけれど、君もきっと、そう思っているのだろうな。

9月6日 夢を見た。眠っているときに、たまに白昼夢をよく見る。内容ははっきり覚えてないけれど、半分本当のように幸せが見える。現実世界で起きているときのこれからの夢はない。夢、関係ない言葉。眠りの夢と、将来の夢。別のものだ。 

9月7日 忘れたことは、無理に思い出そうとしても、時間と労力の割に、思い出せない。忘れるべきだった、必要なら思い出す。一旦、割り切り、開き直ってみた。

9月8日 君の感じている感覚がわからない。僕みたいな死にたいやつを拾って、責任で手放せなくなっているのか?そうなら僕を捨ててくれていいよ。僕はお世話になりたくない。 

9月9日 迷惑をかけるひとに、なりたくないと思う。仕方ないものを、手伝ってもらうことはいい。 でもそれを、当たり前だとか、いいでしょうとか、思うようなひとには、ならないでいたい。

9月10日 相手に対して、ありがとう、ごめんなさい、を忘れずにいたい。知らず知らずのうちに、偉ぶったり、当たり前でしょ、と振る舞う自分がいたり。

9月11日 入院中なんて、何もすることがない。この時間は、僕からしたらただの延命装置だよ。生きたいひとに、聞かせるべきじゃない話だけど。 

9月12日 辛い苦しいことを乗り越えろ、って言われるけど、もう疲れたんだ。未来が見えない。 

9月13日 僕は君の思考回路がわからない。理解が出来ない。でも、客観的に考えれば、君の方が僕の思考を理解出来ないのだろう。 

9月14日 薬が変わった。調整中らしい。僕に出来ることは、毎日を過ごすことしかない。

9月15日 止まない雨はない、っていうけど、今降っているこの雨が、どうしようもなく辛いんだよ!

9月16日 僕の命に、君みたいな価値はない。君は病気でありながら、輝いている。もうすぐ退院とかするのかな。

9月17日 人生は失敗ばかり。失敗は成功のもと、なんて嘘だ。失敗ばかりして、打ちのめされて、不幸せでしかない。

9月18日 給食は薄味。おやつの時間は今日はジュースだけ。成長期には物足りない。

9月19日 わかりあえないひとと、わかりあいたいと思うかは、そのひとといて、楽しみな希望を持てるか、だと思う。意見も合わないわかりあえないひとでも、嫌いじゃなくて興味があれば、お互い話しあいが出来ると思うんだ。そこで価値観が明らかになる。 

9月20日 ひとを許して、大きな心を持って、たくさんのひとと仲良くなれたなら。でも、器の大きさに似合わない努力は、疲れるだけなんだな、って諦めてしまった。僕と違って、君は、嫌、とか誰にでも言えないような優しすぎる子だ。  

9月21日 イライラが爆発しそうだ。何が特に原因でもなく、朝からどんどん積み重なって今。頓服はもう飲んだ。暴れないように必死で気持ちを抑えて、ちょっと布団にくるまってみる。

9月22日 世界に出ていったら、知りたいことはたくさんある。でも僕には無理かな、ただの無駄遣いかな、とか理由をつけて諦めている。 

9月23日 大人になったら、疲れて働けない、っていう社会的弱者になりそうだ。病気持ちで障害者年金で暮らして、しらーっとした目で見られて。白い視線は僕にグサグサ突き刺さり、また耐えられなくなって、死にたくなる気がする。それでも疲れてはいけない。弱いながらに、仕事はしたい。こう見えて僕は自分がニートになることに反対なんだ。

9月24日 当たり前のことが、何よりも愛おしい、って、何回言っても、言われても、わからないと思う。実際に、不幸になって、当たり前にできなくなって、初めて、ありがとう、って思える、愛しき可笑しみ。

9月25日 夕焼けを生きてゆこう。明けないと怖がる夜が訪れても。悲しみは、永遠に続くわけじゃない。今を、ただ、そっと生きてゆく。

9月26日 この世界には、色々な命がいて、その全てと、地球上で共存して。傷つけ合うひとも、泣きわめくひとも、わかりあえないとしてもいつか、優しい光に包まれますように。

9月27日 僕みたいなクズ人間。消えてしまえばいいのに。 

9月28日 僕は死にたいんだ。生きたい君からしたらウザいだろ?生きる道から、僕は逃げているんだよ。

9月29日 昔の自分が大嫌い。今の自分のことも好きになれない。自分があることが、この歳まで何も出来ずに生きてきたことが辛い。小6だからまだまだ、って言われるけど、老いなんて気づいたら来ているような気がする。

9月30日 死にたい、でも死ぬのは怖い。僕も普通に生きてこられたら、こんなに苦しまなかった。死にたい気持ちに、なりたくてなっている訳じゃない。辛くてたまらないんだよ。
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