秘密のアフタースクール
先生
翌朝、私は、面識のない祖父が生前使っていたというシニアカーに乗って、のんびりと通学した。

「リベカってば、またそんな優雅な通学してー!」

学校付近まで行くと、同級生の女の子が笑って言う。

「だって、歩くの怠いんだもん」

華の16歳が、シニアカーで通学する姿は、恐らくかなり異様だろう。

しかし、私は自他ともに認めるマイペース人間なので、特に気にはしていない。

何人かの同級生が、すれ違いざま、おはようと声をかけてくれ、私もおはようと返す。

教室に着くと、特等席である、窓側の最後列の席に座る。
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