妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
 彰史の未来を潰してしまったわけではないとわかり、円香はほっと息をつく。

「そう、だったんですね……よかった。彰史さんが諦めたんじゃなくて……でも、それならどうして最初に教えてくれなかったんですか?」
「空港で言っただろ? 円香の本音を引き出すためだったと。もしもあのまま伝えたとしても、また似たような状況が発生したとき、円香はまた俺を諦める選択をすると思った。それではダメだ。君が感情を内に閉じ込めてしまわないよう、全部を吐き出させたかった」

 彰史は二人の未来まで考えて行動していたらしい。ここまで深く想われては敵わない。

「私、まんまと彰史さんの策にはまってしまったんですね」
「ものの見事にな。ここまで素直になってしまえば、もう隠せないだろ?」
「はい……もう彰史さんと離れるなんてできません」

 彰史への気持ちはもう全部さらけ出してしまった。もう二度と隠すことなんてできない。これから先、円香は彰史を求める道しか選べないだろう。

「それでいい。俺も円香を離すつもりはない。俺が最も欲しいものは君なんだ。君を手放すことだけは絶対にない。だから、俺のそばを離れられると思うなよ? 地獄の果てまで追いかけるからな?」
「ふふ、いいですよ。私も、彰史さんがいるなら、地獄までついていくから」

 二人はもう何があっても離れはしないと強く強く抱きしめ合った。
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