妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
「ははっ。本当に君はかわいいな。ベッドの上では散々好きだとこぼすくせに、普段はこんなにも照れて」

 真っ昼間に夜のことを持ち出されて、円香は羞恥で顔を赤くする。昨夜のことも自然と思い出してしまう。

 円香を抱く彰史は、それはそれは甘く、艶っぽい表情をするのだ。円香はそれにあてられて、いつもうわ言のように、彰史が好きだとこぼしてしまう。

 円香は彰史とのそんな時間をなんだかんだで心地よく思っているし、彰史に好きだと言いたくて言っているから、ベッドの上でそんなふうに追い込まれること自体はまあいいのだ。そうなるとわかって彼を受け入れている。

 しかし、ベッドの外でまでその話をするのは、さすがに意地が悪いだろう。

「……彰史さんのいじわるっ!」

 本気で円香の機嫌を損ねたとわかったのか、彰史はようやく「すまない」と謝罪をしてくる。

 素直に謝られれば、円香も子供ではないから、素直に受け入れるしかない。

 円香は落としどころとして、彰史の暴走を許す代わりに、部屋の片づけを手伝うよう彰史に命じた。

 今日、円香が実家へと訪れたのは、新年の挨拶をするためだけではなくて、この部屋の荷物を片づけるためでもあるのだ。
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