「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 もともとエレオノールがルストレイクにやってきたのはリュースがいるからだった。

 ジークハルトの言葉を振り返るなら、ドラゴンは竜騎士団で管理しなければならない。

 貴重なドラゴンの子どもを連れて逃げたと知られたら、犯罪者として指名手配される可能性がある。

(そうなったら二度とこの国には入れない。だとしたら……)

 物思いにふけるエレオノールの手をリュースが甘噛みする。

 もっと鶏肉を欲しがっているようだが、あいにくもうお腹の中だ。

「しばらくは我慢よ。……ごめんね、私のわがままに付き合わせて」

「んみゃ」

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