「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
「礼儀知らずなだけじゃないよ。その家には呪いがかかってるらしい」

「ま!」

「どうやら昔、もうひとり娘さんがいたようなんだよ。ただね、特に葬儀をするわけでもなく、墓を用意してやるわけでもなく、打ち捨てられたんだとか」

 まるで氷水を浴びせられたかのようにエレオノールの心が冷える。

「だから没落寸前なのはその娘さんの呪いなんじゃないかって。今回の件で殿下もご立腹のようだし、こりゃあ取り潰しも時間の問題だろうね」

「あの」

 思わずエレオノールは御者台に向かって声をかけていた。

 小さな部屋のようになった馬車の中には前方を映し出す窓があり、そこから商人の後ろ姿が見える。

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