「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 肌にはうっすらと銀粉を、髪には『ドラゴンの涙』と呼ばれる貴重な香油を、手も足も爪の艶を出すために塗料を塗られ、実に落ち着かない。

 エレオノールはそわそわしながら、初夜を訪れる夫を待っていた。

 ジークハルトにも妻を長く待たせるつもりはなかったようで、すぐに扉を叩く音がする。

 声をかければいいのをすっかり忘れ、勢いよく立ち上がったエレオノールはぎくしゃくした動きで扉を開いた。

 その瞬間、勢いよくなにかが飛びつく。

「きゃっ!?」

 子どもだった。背は低く、エレオノールの腰あたりまでしかない。

 髪色は黒く、前髪の一部が白い。

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