「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~

 死の森の奥地にテレーの墓はないし、エルフたちが住んでいた痕跡も燃やされてしまっている。

 それでもエレオノールは、かつて初めての幸せを知った場所にジークを連れて行きたかった。

「生きていれば素敵なことに出会えるって本当ですね。あなたに出会えました。幼い頃、本当に死んでしまわなくてよかったです」

「ああ。生きていてくれてありがとう。おかげでこんな幸せを手に入れられた」

 ベッドになだれ込んで口づけを繰り返すと、絹のシーツが擦れて音を立てる。

 エレオノールは自分を見下ろすジークハルトの頬に触れ、恥ずかしそうに微笑んだ。

< 529 / 530 >

この作品をシェア

pagetop