【完結】スキャンダラスな愛され契約~危険な魅力の幼馴染の愛は重い~
「あ、そうそう。寝室に運ぶものがあったら、持っていくけど。なにかあるか?」
「……は?」

 だけど、彼が次に発した言葉に私は驚いて変な声を上げてしまった。

 ……寝室に、なにを持っていくの?

「ど、どうして……? っていうか、寝室別々……だ、よね?」

 私たち、契約結婚みたいなものなわけだし……。

 と、いう私の期待はあっさりと瑛二くんによって打ち砕かれる。

「は? なんで別けるの? 別に一緒でもいいだろ」

 彼はさも当然のように、そう言い切った。……全然よくない。本当によくない!

(いくら幼馴染だからって、これはないでしょ!?)

 これじゃあ、デリカシーゼロじゃない!

 そう言おうとして、口を開くのに。瑛二くんが、私よりも早くに言葉を発する。

「みつばって、想像力豊かだな」

 明らかにバカにしたような声。……想像力豊か。

(さっきあんなこと言ったから、余計に考えるんですけど!?)

 瑛二くんが「押し倒す」なんて言わなかったら、私だってここまで狼狽えてない!

 それだけは、わかる。

「……瑛二、くんが」
「俺が?」
「瑛二くんが余計なこと言うからです!」

 そう言って、私は段ボールの一番上に入っていたノートを瑛二くんの顔面向けてぶん投げた。
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