出会った彼は

「ここにいるよ」

目の前にはスマホから耳を離した涼太くん。

キャップを深めに被って、マスクにサングラス。


そりゃそうだ。ここ人多いし普通に出てきたら街中大騒ぎになってしまう。

マスクをしていても分かるニコニコとした顔。

「行こっか。」

「あ、はい」


涼太くんの少し後ろをついて歩く。

待ち合わせをしていた駅から少し歩いたところにオシャレな一軒家のようなお店が見えた。

慣れた手つきで入っていく涼太くん。


続いて中に入るとすぐに手を引かれる。

「ごめんね、誰が見てるか分からないから並んで歩けなかった。」

「いえ、そうかなと思っていたので。」


お店の中には他にお客さんはいない様子。

「腹減ってる?ここのパスタとピザ美味いの」
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