星のような僕らは

星とは何か

「藍空梨歌です。よろしくお願いします」
「所長の前田です。こちらこそ、今日はよろしくね。
藍空さん」
「はい」
「今から、研究所を周って、星とは何かを知りましょう。次に、泊まる部屋に荷物を片付けて、夜ご飯を食べる。その後、星の観測を始めます」
「前田さん、観測は、二人でするので、機材の使い方を梨歌が研究所を周ってる間に俺に教えてもらえませんか」
「それなら、先生をつけるわね」
「はい。お願いします」
前田さんはどこかに電話をした。
そして、一分ほどで、電話は切れた。
「蒼也君は第二研究室に行ってください。
場所は分かりますね」
「ありがとうございます。
梨歌をよろしくお願いします」
「了解しました」と言った前田さんに蒼也は頭を下げて、私に向き合った。
「じゃあ、行ってくる」
「いってらっしゃい。頑張って!」
「ありがと。...また、後で」
私が頷くと蒼也は階段の方に歩いて行った。
「さあ、私達も行きましょう。着いて来てくださいね」
「はい」
案内された研究室は、星の特徴やどんな物質で出来ているか、これから、星はどうなるのかが研究されていた。
「星は様々な特徴があるわ。ガスで出来ていたり、地球のように、大地があったりするの。でも、一番、不思議なのは、星が無くなる瞬間よ。突然、消えたり、爆発したりと起こるのは様々なの」
星も消える。
私達と同じように。
「それでは、次に行きます」
それから、一時間かけて、研究所を周った。
どの話もとても、勉強になった。
「丁度、良い時間ね。今夜、泊まる部屋に行きましょうか。荷物は運んでもらってあるから、片付けましょ」
いつの間に...。
研究所の隣にある寮に移動した。
「一階にお風呂と自販機、二階に私の部屋があるから、何かあったら、来てちょうだい」
「はい」
「ここが貴方達の部屋よ」
貴方達?
私が疑問に思っていると、前田さんはドアをノックして、「入るわよ」と部屋に入っていってしまった。
「前田さん、これ、どういう事ですか!」
聞き覚えのある声が部屋の中から聞こえた。
私は部屋のドアを開けた。
部屋に居たのは蒼也だった。
「梨歌も来てたのか」
「二人共、ごめんなさいね。この部屋しか、空いてないの」
えっ?
「俺は兄さんの部屋で一緒で良いと伝えましたよね」
「それがね、明斗君が弟は友達と一緒が良いと思うからと断られてしまったのよ」
「俺と梨歌が一緒の部屋なんてありえません。
今からでも、俺は兄さんの部屋に行きます」
蒼也と一緒の部屋!?

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