強引社長は才色兼備のOLにご執心 ~そのキス、どういうつもりですか?~
次の瞬間、唇に触れる柔らかな感触。

今度は涙と一緒に呼吸も止まった。

目を見開いたままありえない状況に固まっていると、目を閉じていた社長が瞼を持ち上げ視線がかち合う。唇が重なったままだから、超至近距離だ。やっぱりこの人はイケメンだなぁ。なんてどうでもいいことが頭に浮かぶ。いや、そんなことしか考えられなかった。

社長が顔を離して、一瞬にも、永遠にも感じられた突然の訳のわからないキスが終わる。

「泣き止んだな」
「な、に…なん、ですか、今のは…」

泣き止んだけれども。泣き止んだけれども!?

「芹澤、泣きすぎで呼吸苦しそうだったから。びっくりしたら収まるかなって思って。 ごめん、やだった?」

嫌とかそういうレベルのあれじゃ…え、え?
この人は、泣いてる人間をキスで黙らせるタイプの人?いやどんなタイプよ!?

混乱してぽかんとしたままでいると、社長は形のいい唇を持ち上げる。

「嫌ではなかったんだな。良かった良かった。 あ、おまえ彼氏とかいた?そしたらまずいよなー」
「…ついさっき、浮気されて別れました」
「なに!? え、じゃあおまえが泣いてたのって……」
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