強引社長は才色兼備のOLにご執心 ~そのキス、どういうつもりですか?~
その後、私に気を遣ってか社長が言った。

『帰るか。 そろそろ芹澤がナンパされそうで心配。 おまえ顔が良いからな。人目を惹いてんの自覚してる?』
『その言葉、そっくりそのままお返ししますよ』

いやほんと、どの口が言うって感じだ。

『いやー、俺が注目浴びんのは日常茶飯事だし、自衛できるからいいんだって。芹澤はなー、危なっかしいとこあるからな。俺のキス避けないし、デートもほいほい着いてきてくれちゃうし』
『それはどっちも社長が強引にしたことですよ! 今日のは、逆らったらクビになるんじゃないかと思って来たんです!』
『クビって、芹澤がいなくなって一番困るの俺だろ! おまえが会社辞めるとか言い出したら俺は何としてでも止めるからな!?』
『職権乱用は反対!』

社長と言い合っているうちに、私は平常を取り戻した。結局、また社長に助けられてしまったわけだ。あーあ。ほんと、こんなはずじゃないのに……。

映画から一週間。仕事が忙しいのでそんな暇はないらしく、社長は何も言ってこない。仕事上では関わるけれど、それだけ。このまま何事も起こらなければいいのに。
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