強引社長は才色兼備のOLにご執心 ~そのキス、どういうつもりですか?~
朝からって…今朝の社長を思い浮かべる。オフィスに顔を出してすぐ、彼はホワイトボードに外出と記して出発していった。その様子がいつもと違ったかと言われても…分からない。社長のことを特に気にして見ていたわけではないから。ああでも、上司の体調に気づけないって、サポート役としては失格なんじゃない?
彼に振り回されたくないからって過剰に意識して、社長の不調も見落として……
「でさ、心配だから芹澤見てきてくれない? 俺が行けたら良かったんだけど、この後も立て込んでるんだよな」
桐谷部長は心底困ったように、そして心配げな顔をする。
彼はたしか社長の5つ年上で、椿不動産がまだ古ビルだった頃からのお勤めだ。上司に対してというより、長い付き合いになる年下のことを本気で気にかけているのだ。
「総務で言ったら、社長も芹澤に気を許してるみたいだし。早退のことなら相手が社長だから問題ないだろ」
気を許されては困るのだけど。心の中ではそう言いながら、私は既に心配が思考の大半を埋めていた。早退扱いになるのなんて正直どうでもいいと思うほどに。
だって、あの人体調不良とは無縁そうなんだもん。風邪とか病気とか、そんなの気合いで吹っ飛ばしそうじゃない。実際、私が入社してから社長のそういうところは見たことがない。その彼が動けなくなるほどって、心配しない方が無理だ。
それに、総務として彼を支える立場でありながら気づけなかった負い目もある。
彼に振り回されたくないからって過剰に意識して、社長の不調も見落として……
「でさ、心配だから芹澤見てきてくれない? 俺が行けたら良かったんだけど、この後も立て込んでるんだよな」
桐谷部長は心底困ったように、そして心配げな顔をする。
彼はたしか社長の5つ年上で、椿不動産がまだ古ビルだった頃からのお勤めだ。上司に対してというより、長い付き合いになる年下のことを本気で気にかけているのだ。
「総務で言ったら、社長も芹澤に気を許してるみたいだし。早退のことなら相手が社長だから問題ないだろ」
気を許されては困るのだけど。心の中ではそう言いながら、私は既に心配が思考の大半を埋めていた。早退扱いになるのなんて正直どうでもいいと思うほどに。
だって、あの人体調不良とは無縁そうなんだもん。風邪とか病気とか、そんなの気合いで吹っ飛ばしそうじゃない。実際、私が入社してから社長のそういうところは見たことがない。その彼が動けなくなるほどって、心配しない方が無理だ。
それに、総務として彼を支える立場でありながら気づけなかった負い目もある。