強引社長は才色兼備のOLにご執心 ~そのキス、どういうつもりですか?~
私は自分のと一緒に靴を揃えて並べ、社長に言う。元気ないなぁ。こんな社長は調子が狂う。彼はゆっくりだけど割としっかりした足取りで廊下を進み、部屋から出てくるとラフな格好に着替えていた。少しは楽になったんじゃないだろうか。

「芹澤、来てくれてありがとな。なんもないけど、適当にしてて」

いやいや、遊びに来たんじゃないですよ。未だに状況を把握しきれていないのか微妙に会話が合わない彼に心配を募らせつつついていくと、広めのリビングルームに行き着く。

「社長、熱があるって聞きましたけど、計りました?」
「そこに体温計置いてある」

気だるげに指さした先、テーブルの上に無造作に置かれたそれの電源をつければ、まあまあ高い体温が表示される。

「だいぶ辛そうですけど、病院はどうします? 必要なら付き添いますよ」

というか、ソファに凭れる姿がぐったりしているように見えて心配すぎるからむしろ着いていかせてほしい。けど、社長は首を横に振った。

「いい。 寝てれば治るやつだから」
「…本当ですか? 社長が熱出すって珍しいと思うんですけど…」
「…昔から、疲れると熱が出る体質なんだよ。つっても微熱程度なのに、久々に来た、こんな熱…」
< 39 / 62 >

この作品をシェア

pagetop