強引社長は才色兼備のOLにご執心 ~そのキス、どういうつもりですか?~
三、その心は
翌日、社長はすっかりいつも通りの姿で出勤してきた。
総務のメンバーが口々に気遣う声をかけるのを、少し居心地悪そうに答える社長がデスクについたのを見計らって私は席を立つ。

「お、芹澤! 昨日はありがとうな。あんま覚えてないんだけどさー、うどんが無性に美味かったのは鮮明に思い出せる!」

社長のあっけらかんとした発言に私は拍子抜けする。
あんなに私を疲れさせといて覚えてないとか!このやろー!
ふぅ。まぁいい。そんなことを言いに来たのではない。
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