◇Clown Act◇⇧
「あと……若松先輩のこと助けてもらったとき、お礼言いそびれてしまったので……。その……本当にありがとうございました」
「あ……いや、かまわんが……」
「傷、もう痛くないですか」
スリ……と親指で撫でれば、大鳳会長の耳が赤く染まった。
こういうところは分かりやすくて案外ピュアなのかもしれない。
「へ、平気だ。もう……治った」
「そうですか、よかったです。大胆なのもいいですけど、もっと自分のこと大切にしてください」
「ん……すまない……」
恥ずかしそうにうつむきがちに頷く大鳳会長。
なんだか恋する乙女みたいで、不覚にもかわいいと思ってしまった。
手を放し、今度こそ次のピエロのもとへ向かおうと背を向ける。