このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
クライブは彼女の頬を両手でしっかりと固定するものの、彼も緊張しているのかその手はしっとりと汗ばんでいる。
「んっ、ん!!」
イリヤは彼の黒い髪を両手で握りしめる。これが作り物だったら、ずるっと抜けるだろう。だけど、しっかりと根付いているから本物のようだ。
心の中で「引きちぎるぞ」と悪態をつくが、彼の周到なる口づけからは逃れられない。
クライブの手が頬から首筋へと落ちてきて、ナイトドレスの合わせ目を大きく広げる。さらにそこから胸元へと入り込もうとしている。
イリヤは我慢の限界であった。
口は塞がれているため、声は出ない。だから勢いよく膝を立て、彼の腹部を狙う。
「うごっ……」
どうやら、きれいにみぞおちに決まったようだ。
イリヤは唾液でべたべたになった口元を右手の甲でぬぐう。
クライブは身体を起こして、腹部を押さえた。
「お、お前……。お前が好きなところで発散しろと言ったんじゃないのか?」
苦しそうな声をあげるクライブを目にしたら、ちょっと悪いことしたなという思いが生まれたけれど、もっと悪いことをしたのは目の前の彼である。
「ご、ごめんなさい……。ですが、今のは閣下がいけないのです」
けして責任転嫁をするわけではない。だけど、嫌がる女性と無理矢理契ろうとするのは、いかがなものか。
「そんなにオレが嫌いか?」
「き、嫌いではありませんが……。何よりも私たち、知り合ったばかりですよね?」
「んっ、ん!!」
イリヤは彼の黒い髪を両手で握りしめる。これが作り物だったら、ずるっと抜けるだろう。だけど、しっかりと根付いているから本物のようだ。
心の中で「引きちぎるぞ」と悪態をつくが、彼の周到なる口づけからは逃れられない。
クライブの手が頬から首筋へと落ちてきて、ナイトドレスの合わせ目を大きく広げる。さらにそこから胸元へと入り込もうとしている。
イリヤは我慢の限界であった。
口は塞がれているため、声は出ない。だから勢いよく膝を立て、彼の腹部を狙う。
「うごっ……」
どうやら、きれいにみぞおちに決まったようだ。
イリヤは唾液でべたべたになった口元を右手の甲でぬぐう。
クライブは身体を起こして、腹部を押さえた。
「お、お前……。お前が好きなところで発散しろと言ったんじゃないのか?」
苦しそうな声をあげるクライブを目にしたら、ちょっと悪いことしたなという思いが生まれたけれど、もっと悪いことをしたのは目の前の彼である。
「ご、ごめんなさい……。ですが、今のは閣下がいけないのです」
けして責任転嫁をするわけではない。だけど、嫌がる女性と無理矢理契ろうとするのは、いかがなものか。
「そんなにオレが嫌いか?」
「き、嫌いではありませんが……。何よりも私たち、知り合ったばかりですよね?」