このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
暴走とは、部屋の調度品を浮かせたりひっくり返したりすることを指す。
「はい」
今もイリヤの腕の中で両手を突き出して「あ~う~」と何かをしゃべっている。
「こうやって、愛嬌を振りまいていました。本当に、昨日のあれが夢だったのでは、と思えるくらいにかわいらしいです。抱いてみます?」
「そうだな」
クライブの上着はいつの間にかチャールズが預かっていた。できる執事は、やはり何かが違う。
「あ、ですが。先に手を洗ってください。外からの雑菌をマリーに近づけないでください」
「イリヤ……陛下に似てきたな」
「ちょ、ちょっと! 陛下と一緒にしないでください。はい、どうぞ」
ぐいっとマリアンヌをクライブに預けようとすると、彼はちょっとだけ引いた。
「どうしたんですか? マリーを抱っこするんでしょう?」
「イリヤがオレを雑菌と言ったのだろう?」
「ああ、そんなこと。簡単です」
イリヤはパチンと指を鳴らした。ささっと光の粒子がクライブを覆う。このくらいの魔法であれば、心の中で念じなくてもすぐに使える。浄化魔法はイリヤが最も得意とする魔法だからだ。
「これは?」
「浄化魔法ですね。これで雑菌もあっという間にさようならです。旦那様は私の力をご存知なのですから、もう隠す必要もないかなと思いまして。家にいるときも、必要に応じて使っていましたから」
「はい」
今もイリヤの腕の中で両手を突き出して「あ~う~」と何かをしゃべっている。
「こうやって、愛嬌を振りまいていました。本当に、昨日のあれが夢だったのでは、と思えるくらいにかわいらしいです。抱いてみます?」
「そうだな」
クライブの上着はいつの間にかチャールズが預かっていた。できる執事は、やはり何かが違う。
「あ、ですが。先に手を洗ってください。外からの雑菌をマリーに近づけないでください」
「イリヤ……陛下に似てきたな」
「ちょ、ちょっと! 陛下と一緒にしないでください。はい、どうぞ」
ぐいっとマリアンヌをクライブに預けようとすると、彼はちょっとだけ引いた。
「どうしたんですか? マリーを抱っこするんでしょう?」
「イリヤがオレを雑菌と言ったのだろう?」
「ああ、そんなこと。簡単です」
イリヤはパチンと指を鳴らした。ささっと光の粒子がクライブを覆う。このくらいの魔法であれば、心の中で念じなくてもすぐに使える。浄化魔法はイリヤが最も得意とする魔法だからだ。
「これは?」
「浄化魔法ですね。これで雑菌もあっという間にさようならです。旦那様は私の力をご存知なのですから、もう隠す必要もないかなと思いまして。家にいるときも、必要に応じて使っていましたから」