このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
「雑菌をマリアンヌに近づけるな」
雑菌は昨日、イリヤがクライブに向かって放った言葉である。それをクライブがエーヴァルトに向かって強い口調で言った。もしかして雑菌を根に持っているのだろうか。
それはさておき。
「閣下……これは、いったい?」
「一体も二体も三体も。見ての通りだ」
見ての通り。つまり、エーヴァルトがマリアンヌに会いたかった。そう思えるのだが。
「ああ、マリアンヌ。やっぱり私と一緒に城へと戻ろう」
「ぶぶぶぶぶぶぅ」
エーヴァルトの言葉を理解しているかのようなタイミングで、マリアンヌは口をぶぶと鳴らして涎を出す。
「陛下。申し訳ないのですが、そろそろマリーの食事の時間でして……」
クライブの帰宅を待っていたのだ。彼が帰ってきたらマリーに離乳食を与えよる予定だった。初めての離乳食は、父親であるクライブが一緒にいるときがいいだろうと、そう思っていた。マーベル子爵邸では、イリヤの記憶のあるかぎり、三人の妹の初めての離乳食は、両親が揃ったところで与えたような気がするからだ。
些細なことだけれど、子どもの成長はできるだけ共有したい。
「マリー? イリヤ嬢はマリアンヌをマリーと呼んでいるのか? ああ、いいな。マリー、私もそう呼ばせてもらおうか」
「あぶ、ぶぶぶぶぅ」
マリアンヌが仏頂面をしたとしても、エーヴァルトを喜ばせるだけである。
雑菌は昨日、イリヤがクライブに向かって放った言葉である。それをクライブがエーヴァルトに向かって強い口調で言った。もしかして雑菌を根に持っているのだろうか。
それはさておき。
「閣下……これは、いったい?」
「一体も二体も三体も。見ての通りだ」
見ての通り。つまり、エーヴァルトがマリアンヌに会いたかった。そう思えるのだが。
「ああ、マリアンヌ。やっぱり私と一緒に城へと戻ろう」
「ぶぶぶぶぶぶぅ」
エーヴァルトの言葉を理解しているかのようなタイミングで、マリアンヌは口をぶぶと鳴らして涎を出す。
「陛下。申し訳ないのですが、そろそろマリーの食事の時間でして……」
クライブの帰宅を待っていたのだ。彼が帰ってきたらマリーに離乳食を与えよる予定だった。初めての離乳食は、父親であるクライブが一緒にいるときがいいだろうと、そう思っていた。マーベル子爵邸では、イリヤの記憶のあるかぎり、三人の妹の初めての離乳食は、両親が揃ったところで与えたような気がするからだ。
些細なことだけれど、子どもの成長はできるだけ共有したい。
「マリー? イリヤ嬢はマリアンヌをマリーと呼んでいるのか? ああ、いいな。マリー、私もそう呼ばせてもらおうか」
「あぶ、ぶぶぶぶぅ」
マリアンヌが仏頂面をしたとしても、エーヴァルトを喜ばせるだけである。