身代わり少女は、闇夜の帝王の愛に溺れる。
白を基調とした店内は、全体的に落ち着いているのに、圧倒されてしまうほどの高級感が漂っていた。



広々とした空間。清潔感のある真っ白な照明。



いそいそとこちらにやって来るスタッフのお姉さんなんて、洗練されたデザインのスーツをビシッと着こなしている。



「いらっしゃいませ。本日はどのようなご希望でしょうか?」



にこやかに話しかけてくるお姉さんに、一葉さんはいいとこ育ちのお坊ちゃまのような、上品な笑顔を浮かべると、私の背中を軽く押して。



「すみません。この子に一番似合う物を、頭の上からつま先まで選んでいただけますか?」



「かしこまりました。さあ、お嬢様はこちらにどうぞ」



「えっ? あっ、あのっ! ちょっと、待っ――……⁉」



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