月と太陽の事件簿1/月明りに照らされて
「清水一利の携帯だよ」

「…!」

怒りのあまり声が出ない。その分奥歯がギリリと音をたてた。

現場検証の前に被害者の持ち物を勝手に持ってくるなんて!

「あんた一体ナニ考えてるの!?」

あたしの剣幕に対し達郎はたじろいだ。

「いや、気になったもんでつい…」

「ついって、そんな理由が通るか!」

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