生徒会室での甘い時間は刺激的ーオメガバースー


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_________________……


「うっ……ん_____」

ここは、……何処だ?

どこかの……部屋?

にしても……綺麗だな。

お城に居るみたいだ。


「目が覚めた?道永くん」

「お前……さっきのっ」

起き上がろうとしたら起き上がれなかった。

「寝てて?道永くんの体弱ってるみたいだから、無理に起き上がらない方がいいよ?」

「ここはどこだ」

「ここ?ここは、生徒会室」

「はぁ?……ここが生徒会室なわけがないだろう」

「ここの学校の仕来り(しきた)知らないの?ここの学校は名門校で一般市民とエリート集団が分けられた完璧な学校。
で、この生徒会室は一般市民とエリート集団の真ん中に位置しているんだよ。
道永くんは、そのエリート集団の中で最も優れてる人ってなわけなの」

「あー、確かそんな風に言ってたわ。誰かが…って、はぁ?俺がエリート集団の中で優れてるだ?笑わせる」

「ランキング見てないの?道永くんはずっと1位をキープしているんだよ」

「へぇ…そうだったんだ。興味ねぇな。
俺、〝人〟の話聞かねぇし。で?俺をここに連れ込んで何を……_____!」

緑丘は、俺の唇にキスをした。

「____?!はぁ?!おま、何してんだよっ!」

「キス。キスしたら、静かになるかなーって思って」

「キスのことぐらい知ってるわ!俺が聞きたいのは、何故俺にキスしたってことだ!」

俺は、唇を拭いた。

「え?キスは、挨拶の証でもあるの知らないの?」

「帰国女子か!お前は」

ほんと、人間界無理。ウザイ、最悪。

なんで、あんな所で倒れたんだよっ!俺は……

ほんと最悪。

しっかりと栄養なモン食べてるんだけどな……

「______だから……」

「は?今なんて言った」

「好き……だから……」

「誰を」

「道永くんのこと」

「……はぁ?何言ってんの?男が俺を好き?笑わせんな。お前、人間だろ。俺、人間嫌いなんだけど。さっきから言ってるだろ」

「俺、人間ではないよ」

「はぁ?どう見て……も……______」

緑丘を見た俺は驚いた。

目の前にいるソイツの頭に角が2つ。

「お前……悪魔_____だったのか?」

「うん。ここのエリート集団はただの人間じゃないんだよ。ここのエリート集団は、〝悪魔〟〝吸血鬼〟〝天使〟〝狼〟が存在する。ここの学校しか存在しない。他ではないエリート集団なんだよ。道永くんは…〝狼〟なんだ」

「訳わかんねぇよ…俺が、狼?」

「そう、狼。狼は人を嫌う習性がある。纏まり着くのが嫌い。ねぇ、……君のこと、襲っていいよね?」

「なぜ、そうなる?……あ〜!もう、訳わかんねぇ!どうでもいいわ」


緑丘は、微笑んだ。

恐ろしい微笑みを……


どんどん近づいてくる緑丘。悪魔の姿になって……

ヤバい……!コイツに食べられる!

そう思った時、俺と緑丘の違う声が聞こえた。


「ちょっと、そこまで。大知」

悪魔になった緑丘から普通の緑丘に戻った。

「ごめんね?ウチの大知が。ヤラシイ事されてない?大丈夫?」

「お、お前は……誰」

「そうだね、名前教えてなかったね。僕はここの副会長の乱宗一(みだれ そういち)。ここのエリート集団で優秀な吸血鬼だよ。宜しくね?君は、知る由もない。確か名前は……道永くん。颯馬道永」


ドックン_______ッッ


なんだ、この心臓の高鳴りは!

人間じゃないからか?そんな、まさか……

「道永くん?顔がとろけてるよ?」

「……っ!」

そうな…!声も出せないのかっ!

「すぐ楽〜にしてあげるからね〜」


🫶🫶🫶

数時間の間に何があったのか。


俺は、人間ではない男に支配された。



「_______……で?大知、道永くんがここの会計?」

「そうだよ」

「……はぁ?どういうことなのか、説明しろ」

あんなことがあり、頭では混乱中((。_。).。o

「そうだね、道永くんは知らないから説明するよ。この生徒会にはね?生徒会長を含め副会長に書記が居る。その中の〝会計〟という1番大事な立場の人が色々とヤラカシて退学させられて今は空席なんだ。そこに、君。道永くんを〝会計〟という話が出たんだよ」

「そう、見つけたと思ったら……今でも死にそうな顔をしてたから驚いちゃったよ。
でも、ここなら大丈夫!食料も揃ってるし食べたい時に食べられる。食には困らないよ。
だけど、道永くんは狼だから余計に食べなきゃダメ。また、倒れちゃうよ?」

「あー……って、俺が大事なポジションに立てるわけねぇだろ!ただでさえ頭悪いのによ」

「道永くん?全校生徒の中でもトップクラスの1位ってこと……ご存知?」

「は?さっきも聞いたけど」

「なら話が早いね」

「……やるよ、その仕事。逃れられそうにねぇから」

「うん!分かってるね!道永くん」

なんか、最後の語尾にハートが見えた。



俺はこの先……この2人に囚われているのだろうか……
はぁ、先が思い殺られるぜ。


「それにしてもよ、書記は誰なんだ?」

「良くぞ聞いてくれた!ここの書記は、𝑆𝐸𝐴𝐶𝑅𝐸𝑇ー秘密ーなんだ!だから、俺らにも分かりません」

「て、おい。知らねぇのか」

「うん、知らない」


「_____嘘つき。分かってるくせに」

その人が放つキラキラ……どうにか、ならないのか?

ほんと……天使見てぇだ。

†_(・ω・*)β.。.:*・゚


「ごめんね?ウチの野獣どもが」

「言い方ひどー」

「初めまして、僕がここの書記3年の満正(みつる ただし)です。宜しくね!」

「やっと、みんなが揃ったことだし!仕事始めますかー!」

「活動開始だね」

「カツ丼?」

「活動な」




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