海が凪いだら迎えに来てね〜元カレ海上保安官に極秘出産が見つかるまでの軌跡〜



キラキラと輝くネックレスに目を奪われて、しばらく呆然としてからハッと我に返る。


場の空気と凪砂の態度に流されて忘れかけていたけど、


「っえ…私達って別れるんだよね?なにこれ、何でこんなモノ私にくれるの?」


今になってこんなモノをもらってしまうと、私は今後絶対に凪砂を忘れることが出来なくなる。


「…お前に、、萩花に似合うと思ったから」


その一言にドクンっと心臓が音を立てる。



こういうことをサラッと言えてしまう凪砂のことを、たまに憎らしく思う。【⠀似合うと思った⠀】なんて、、この先このネックレスをつけた私を見ることもないのにっ・・・簡単に言わないで欲しい。



「凪砂ごめん・・・私は凪砂が思ってるより物分りが良くないし、性格が悪くて気性の荒い最低な女だから、、」


─…グチャッ


目の前のケーキに素手を突っ込んで、手にケーキを着けたまま凪砂の頬をペチッと叩いた。


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