海が凪いだら迎えに来てね〜元カレ海上保安官に極秘出産が見つかるまでの軌跡〜




『─…萩花?あれ、俺なんでここに居るんだっけ・・・っつか、すげぇ腰痛い』


昼過ぎに目を覚ました凪砂は、何も覚えていないといった様子で、困惑した顔を私に向けた。


それもそのはず、凪砂は昔からお酒が飲めない。少し飲むだけで顔が赤くなって、倒れてしまうような・・・身体がアルコールを拒否するタイプの人だった。


だから昨日お酒の匂いがした凪砂は、やっぱり酔っていて私とセックスした記憶など全く残っていないのだろう。



もちろん、、寝言で優香の名を口にしたことも。



『いや、凪砂さぁ・・・夜中にいきなり私の部屋に来て、突然服脱ぎ出したから焦ったよ〜・・・しかも、そのまま床で寝るから私がベッドに運ぼうとしたんだけど、自慢の筋肉質のおかげでめちゃくちゃ重たくて、何回か床に落としたから・・・それで腰痛いんじゃない?ってか、いい大人なんだから、お酒に飲まれてどーするのっ!』




こういう時、自分でもよくこんなにもペラペラと嘘がつけるなぁっと感心してしまう。おそらく仕事柄お客様と会話してる間にそういうスキルが身についたのだろう。



凪砂は一瞬目を細めたものの、、



『そうか・・・悪かったな、萩花』



納得したのかそれ以上何も言うことなく、その後すぐに私の部屋を出ていった。



そして、それから二週間後の私の例の誕生日の日に、別れて欲しいと告げられた。あの時、別れる事に対して、妙に納得出来たのは凪砂の寝言で言っていた、【⠀ゆうか 】の一言があったからだと今になって思う。



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